2025.03.01
– 空き家を宝に変える!香川県の解体ビフォーアフター

老朽化した空き家の解体から、新たな価値を生み出す取り組みが香川県で広がっています。単なる解体工事ではなく、建物の歴史を活かしながら地域の未来へとつなげていく事例を紹介します。
まず注目したいのは、高松市内の築70年の古民家の事例です。瓦屋根と漆喰壁が特徴的なこの建物は、長年放置され近隣住民の不安材料となっていました。しかし解体時に発見された松材の梁や栗の柱材は驚くほど状態が良く、地元の工務店が丁寧に解体・保管することで、新たな建築資材として生まれ変わりました。
解体材の再利用は、環境負荷の低減だけでなく、コスト削減にも大きく貢献します。香川県建設業協会によると、古材を活用することで新材購入費用の20〜30%程度を抑えられるとのデータもあります。
また、小豆島町では空き家解体跡地を活用した community garden プロジェクトが進行中です。解体時に出た瓦を再利用して花壇を作り、地域住民の憩いの場として機能し始めています。このように解体後の土地活用まで視野に入れた計画が、新しい価値を生み出す鍵となっています。
解体工事における重要なポイントは、事前調査の徹底です。アスベストの有無や建物の構造的特徴を把握することで、安全かつ効率的な解体が可能になります。さらに、解体前に建物の細部を写真で記録に残すことで、地域の建築史料としても価値を持つことになります。
特筆すべきは、解体工事における地域との連携です。坂出市では、解体予定の町家から取り外した欄間や建具を、地元の工芸家が新たなアート作品として再生させる試みも行われています。これは単なるリサイクルを超えた、文化的価値の創造といえるでしょう。
解体工事の課題として挙げられるのが、廃棄物の処理です。香川県では、分別解体を徹底することで、木材や金属などの資源を最大限リサイクルする取り組みを推進しています。これにより、最終処分場への負担を減らすと同時に、資源の有効活用を実現しています。
空き家解体は、単に古いものを取り除く作業ではありません。適切な解体計画と、得られた資源の有効活用が、地域の新たな価値創造につながっています。香川県の事例は、全国の空き家問題に対する一つの解決モデルを示しているといえるでしょう。
解体工事には、建物の調査から廃材の処理まで、専門的な知識と技術が必要です。そのため、経験豊富な業者選定も成功の重要な要素となります。実績や資格、地域での評判など、多角的な視点での検討が望ましいとされています。
このように、空き家の解体は終わりではなく、新たな始まりとなる可能性を秘めています。適切な計画と実行により、地域の課題を機会へと転換できる好例として、香川県の取り組みは今後も注目されることでしょう。